1.設計事務所の仕事とは
設計事務所の仕事とは、具体的に以下のような内容です。
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設計 (お客様のご要望を取り入れ、法規にかなった計画を行い、施工に必要な図面等の作成などを行う)
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監理 (設計図書通りに工事が行われているかのチェック、現場での設計変更の対応などを行う)
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役所などへの各申請業務・許可業務
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業者の選定などのアドバイスや工事費の見積査定
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家具やカーテンなどのインテリアコーディネート
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植栽や門扉などのエクテリアに関するアドバイス
また、上記の仕事を遂行する際、設計事務所は以下の職責を果たす必要があると私たちは考えています。
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第一にお客様に満足していただき、完成後は永くお付き合いさせていただく
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社会的環境としての建物の質の確保(街並みや生活環境、教育環境等)
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社会的資産としての建物の確保と保全
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環境問題などへの配慮
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etc..
単に建物の図面を描くだけでなく、最初の打合せから建物が完成するまでをトータルにプロデュースし、その後もお客様とは永くお付き合いさせていただくことになるのです。
2.設計事務所に依頼するメリット
「設計」とは設計図書の作成を指し、「監理」とは設計図通りに工事が行われているかをチェックすることを意味します。家造りを工務店に一括で請け負わせた場合、監理のチェック機能が働かないというリスクが発生します。設計事務所に依頼するメリットは、まず第一にそのリスクを回避できるという点にあると思います。
また一般的に、設計事務所に依頼すると設計料が余計にかかると思う方が多いようですが、例えば工務店に一括で依頼した場合にも、設計業務自体は必要です。見積書には明確に記載されていないかもしれませんし、「設計料はサービスします」という説明が行われて
いるかもしれませんが、実際には設計にかかる費用も含まれた金額が、工事費として請求されるのです。
つまり、設計事務所に依頼した家造りでも、設計事務所を通さない家造りでも、設計にかかる料金を支払うことに変わりはないのです。
例えばハウスメーカーでは、営業マンの給料やモデルハウスの建設費、広告宣伝費などを含めた金額を、お客様に工事費として請求するのが一般的です。これに対し設計事務所では、そのような費用を設計料に含める必要はありません。
私たちは、設計業務や監理業務にかかる費用を正直に「設計料」「監理料」としていただき、その金額に見あう密度の濃い仕事を行っています。適正な金額をいただくことにより、現場のチェック、お客様の思いを実現するための細やかな設計、工事中に起きてくることがらへの現場での対応が可能となるのです。
3.設計料の目安
設計事務所が設計業務や監理業務を行うのに必要な費用は
<設計料>=直接人件費+直接経費+間接経費+技術料+特別経費+消費税
で求められます。
しかし、契約時に実際の経費を求めるのは不可能です。
そこで、当事務所ではこれまでの経験を基に、一般的な住宅の場合設計料はおよそ工事費の6%~8%を基準としています(あくまで基準であり、実際にはお客様との話し合いの上で決定されます)。
この設計料は、業者の選定時に競争原理を働かせることにより、全体で考えると十分に吸収できる金額だと思いますが、例えば、2,500万円の住宅の設計料が150万円~200万円というのは、高いと感じるでしょうか?それとも、安いと感じるでしょうか?
それは、あなたがその建物に何を望むかで決まると思います。
そのことについては次の項目で。